イランという国(21)ゴムの新しいモスク

イランという国

教会にしてもモスクにしても大きくて立派なものは、大抵歴史があって年代ものが多いですね。今の時代にはもはやそういう立派な建築物ができないのだろうかと思っていたら、まさに建築中のものがありました。

場所はゴム、テヘランから南に120kmくらいのところにあり、聖職者の多い町として知られています。その町の外れにジャム・キャランというイラン人には有名なモスクがあります。調べたのですが、日本人向けのガイドブックにはまったく記載がありませんでした。

この場所には、多分古くからモスクはあったのでしょう。現在大きなモスクが建造中です。タイルワークを注意深く見ると、模様の付いた四角いタイルを貼り付けているのではなく、タイルは一色で、模様の形に削ってあり、それを組み合わせて行くというものです。大変手の掛かるやり方ですが、この方法だとかなり高級感があります。現在でもこういう昔ながらの手法で装飾が施されていました。

ゴムという町は決して大きな町ではありませんが、その外れにあるこのモスク、大勢がお祈りできるようにとかなり巨大なスペースを確保すべく工事が進められています。モスクの入り口に写真が二つありますが、右側の人がイスラム革命後指導者になったホメイニ師で、左側の人が現在の指導者のハメネイ師です。

このモスク、今は新しいので威厳のようなものは感じられませんが、後200年もしたら他の有名なモスクほどの風格を持つようになるのでしょう。やがて世界遺産に指定されることになるかも知れませんね。広大な荒野の中にある大きなモスクを見て、時の流れの雄大さを感じました。

山と一緒に写っている施設はお祈りのために手足を洗う場所です。

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