オーディオ遍歴(06)左右独立二電源

オーディオ遍歴

左右独立二電源というのはパワーアンプの話です。今では当たり前のことですが、1970年代の当時、左右独立二電源という製品はまだ聞いたことがありませんでした。私の親友がパワーアンプを作ることができ、腕前もプロ級だったので、彼に左右独立二電源でパワーアンプを作ることを依頼したのです。

当初さすがの彼もそれは無駄なことだと難色を示していましたが、私の強い要望でしぶしぶ左右独立二電源のパワーアンプの製作を受けてもらえました。

完成したパワーアンプの重たいこと、30kgはあったと思います。今ではそのくらいの重さのパワーアンプは普通にありますが、当時としてはちょっと異常だったと思います。実際スピーカーに繋いで音出しをしてみると、予想以上にパワフルな音が出現し、その場にいたオーディオ仲間たちが驚いたものです。

使っていたプリアンプはYAMAHAのC2、当時から名器と言われている製品です。スピーカーケーブルにはこの頃から4芯のものを使っています。スピーカー用のケーブルではありませんでしたが、素晴らしい聴感上の効果が得られました。今でも4芯のものを使用しています。

先駆的な左右独立二電源のパワーアンプを製作してくれた彼は、残念ながら若くして他界してしまいました。素晴らしいパワーアンプを製作してくれたものです。

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