オーディオ遍歴(07)最高の録音

オーディオ遍歴

最高の録音と言えば、今でも私は2トラ38(ツートラサンパチ)の録音とレコードのダイレクトカッティングをあげます。2トラ38というのは大きなリールを持ったテープレコーダーのことです。プロ用というべきでしょうか。

2トラ38で生録音されたジャズ演奏を聴いたときには本当にびっくりしました。スピーカー自体が一回り大きくなったように感じたほどです。低音の量感、濃密な情報量、まさに圧巻でした。前田憲男トリオの演奏を生録音したものです。これが最高の音楽ソースだと思いました。

とはいえ、2トラ38で生録音された音楽ソースなんて簡単に入手できないし、しかも高価なものです。これがネックになって私が2トラ38に走ることはありませんでした。当時エアーチェックを含むテープレコーダー愛好の方々を紐派と呼んでいました。私はもっぱらの皿派(レコード)です。

もう一方の最高の録音は、ダイレクトカッティングと呼ばれるものでテープレコーダーを介さずにダイレクトにレコード原盤に録音するものです。現在、レコードが復活して来ているので再びダイレクトカッティングされたレコードが登場しないかと期待しています。

オーディオブームの頃だったからでしょう、ダイレクトカッティングされたレコードはかなりの数量が販売されたものと思います。我が家にも数枚あります。

二種類の最高の録音をあげましたが、どちらも問題はソースにあります。名演奏で名録音なんてそんな簡単には存在しませんからね。ダイレクトカッティングのレコードは比較的安価なので、是非復活を願いたいところです。

現在のメディアでは、SACD(スーパーオーディオCD)というのがあって、さらにダイレクトカットと明記されているものがあります。レコードのダイレクトカットとは意味が違いますが、こちらもかなり音質はいいもので、前述した二つに匹敵するものです。ただし、価格は2万円くらいします。

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