最近ではあまり聞かなくなった「原音再生」とか「HiFi」というワード、もはや死語でしょうか。
音楽再生ソフトに付いているイコライザ機能の中には、ジャズ向き、クラシック向き、ヴォーカル向きなどというように強調機能があります。
また、別な観点からは、モニタースピーカーという概念があって、その反対は何て言うべきかは分かりません、家庭用と言うべきか、コンサート用と言うべきか。
コンサートで使われるスピーカーは楽器の一部だと思います。演奏者が満足できる音ならそれでいい。これはオーディオとは別だと考えています。
そこに硬い音、柔らかい音という表現が加わると、原音再生という観点からはどう捉えていいのやら。モニタースピーカーは一般的に硬めな音だと思っています。JBLのモニタースピーカーが良い例でしょうか。
私は長い間、JBL4343を使用していましたが、管弦楽の再生ではちょっとつらいものがありました。モニタースピーカーが原音に近いなら、その後は再生環境、つまり部屋の音響特性をいじることで何とかなるのではないかと考えたからです。
しかし、コンサートホ-ルくらいの大きさがあるならともかく、一般家庭ではそれほどの大きさは望めません。ということで、JBLのモニタースピーカーで管弦楽の快適な再生はできませんでした。ジャズには問題は少ないと思っていますけどね。
そもそも管弦楽の原音再生というのは普通の環境では無理というもの、実際の放出エネルギーは相当な量でしょうから、それをそのままというのはほとんど不可能です。となると、箱庭的あるいはバーチャルな再生で楽しむしかないということになるのかな。
閑話休題、結局私はモニタースピーカーの硬い音を諦めて、現在のFocal Sopraで管弦楽を聴いています。JBL4343が懐かしくなることもありますが、ジャズで問題が出る訳もなく、現在は満足しています。
メインオーディオはいいのですが、小さなスピーカーで遊んでいる現在、再び硬い音、柔らかい音という問題が表面化して来ました。
FaitalPro 6HX150-8とダリ・メヌエットが好対照かな。前者はモニタースピーカー、後者は聴きやすい家庭用と言えるかな。どっちがいい音なんだという疑問が再び浮上して来ました。
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