海外旅行失敗談(03)おしゃべりで失敗

海外旅行失敗談

ブラジル滞在中に丁度カーニバルがありました。この期間中は休暇なので仕事はありません。私は、クリチバという大都市から離れ、日本人移民の多いマリンガという街で休暇を過ごすことにしました。私の仕事の面倒をみていてくれたアイマラ女史は、カーニバルでやるダンスのパレードを楽しみにしていました。

マリンガまでは約500kmあります。東京-京都間と一緒ですね。行きは景色を見るため長距離バス、帰りは飛行機を予約し、現地でコンタクトする日系人にも連絡を取ってありました。帰省客が多いせいでしょう、長距離バスも飛行機も予約が大変でした。

カーニバルの前日、アイマラ女史が、ポルトガル語の分からない私を長距離バスに乗せるため、バスターミナルまで一緒に来てくれました。早く着いた私たちは、バスの出発まで時間があったので、カーニバルのことなど楽しくお喋りしていました。ところが、これが失敗のもとで、時間を忘れて話に夢中になり、肝心の長距離バスに発車されてしまったのです。

すべてのバスが満席ですから、次のバスという訳にもいきません。困ったどうしたものかと思案していると、アイマラ女史は自分の車でバスを追いかけるという提案をしてくれました。ルートは分かっているし、追いつくだろうと言うのです。

早速長距離バスの追跡が始まりました。しかし、ブラジルの道路コンディションは悪く、アイマラ女史のジープでは、爆走する長距離バスにはとても追いつけません。

結局そのバスには追いつけず、彼女はマリンガまで私を送ってくれることになってしまいました。彼女はせっかく楽しみにしていたカーニバルのダンスを諦めて、マリンガの近くの知り合いの家に泊まり、翌日帰って行ったのです。ちょっとしたおしゃべりのせいで、1,000kmものドライブをさせちゃいました。

コメント