オーディオ研究(21)禁断の比較

オーディオ研究

ONKYO OM-OF 101がことのほかいい音を出してくれたので、禁断の比較試聴をやってしまいました。こともあろうに10倍以上も高価なダリ・メヌエットを比較対象にしてしまったのです。

それくらいONKYO OM-OF 101が優秀なパフォーマンスを示してくれたと言うべきでしょうか。ONKYO OM-OF 101は音源が良質であればあるほど素直に応じてくれるようです。

しかし、ダリ・メヌエットとは音の出方が全然違いました。解像力というより根本的に違うような出方です。

ONKYO OM-OF 101は楽器の音そのものに集中して忠実に再現しようとしているように聴こえます。一方のダリ・メヌエットは楽器の音だけではなくその周囲の音までまとっているような感じです。これが残響なのか周囲からの反射なのか、はたまたスピーカー自身が出す雑音なのか、何であれ心地いい音なのです。

実は、私が完成したスピーカーシステムについて国産をあまり評価しないのはこの点にあります。国産スピーカーシステムは電気的物理的特性はいいのかも知れませんが、音楽再生における必要な何かを置き忘れてしまっているような気がしています。

悪く言えば、正弦波ばかりで性能を追求してしまっているのでは?とまで考えてしまいます。実際の音はとんでもなく複雑なな波形をしているはずです。

私はシングルコーンスピーカーにはこだわりませんから、スピーカーユニットの数は気にしません。それぞれのスピーカーユニットが得意な周波数帯域を受け持てばいいと考えています。

問題はユニット間の繋がりという難しい点があるということです。かつて38cmウーファーの3wayを自作してとことん苦しみました。JBL4343を聴いてこれは敵わないとショックを受けたものです。

ONKYO OM-OF 101はとても優れたスピーカーユニットだと思います。後はエンクロージャーで更なる能力が引き出されるのかどうか関心を持っています。今回の簡易なエンクロージャーで最終的な結論にするのは酷というものですから。

コメント