イランという国(49)マースーレ(前編)

イランという国

今回の目的地は、マースーレという場所で、ギーラーン州にあります。ギーラーン州はカスピ海の西側にあります。州都のラシュトから100kmも行けばお隣のアゼルバイジャン国の国境になります。カスピ海に接したイランとしては最北端と言えるでしょうが、西に行くとアゼルバイジャン州があってさらに北に伸びていますから、イランの最北端ということにはなりません。

マースーレはカスピ海というよりも山地にある観光地です。私がイランに来たばかりの頃、イラン人に有名な観光地について聞いたときに挙げられた名前なのでいつか訪問したいものだと考えていました。2004年の5月に家内がイランに遊びに来る機会があったので、その時を利用することにしました。今回の旅行はその時のものです。

300km程度の旅行なので自動車で行くことにしました。車なら秘書も一緒に行けるし、マースーレ観光の後、秘書の両親のいる実家に泊めてもらうという日程にしたのです。300kmと言っても山道があるので、休憩を入れて6時間は掛かると計算しました。

テヘランからカスピ海方面に行くためには、どこかでアルボルズ山脈を越えなければいけません。最短距離でカスピ海に行くには、東西に二つのアルボルズ山脈越えのルートがあります。しかし、今回は私の予想に反して、その二つのルートを使わずにさらに西側に迂回しました。アルボルズ山脈を右手に見ながらマースーレを目指したのです。

アルボルズ山脈の南側、西側には平野が広がっています。さらに西方にあるザクロス山脈まで平野がつながっているものと思います。砂漠気候なので小麦畑がなくなると、あとは乾燥に強い野草が生えているだけです。アブラナ科の植物の黄色い花が一面に広がり、それなりに美しかったです。

休憩の後、いよいよアルボルズ山脈を越えてマースーレに向かいました。こちらのルートではそれほど急峻なアップダウンはなくギラン州の州都であるラシュトに行けるようです。アルボルズ山脈を越えると、砂漠のような光景が日本の山地ような光景に一変します。

(途中で見かけた集落)

(黄色の絨毯)

(アルボルズ山脈越え)

(マースーレの途中)

(マースーレ到着)

一番下の写真から、このマースーレがどうして観光地なのか分かりますでしょうか?

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