イランの料理と言えばケバブです。イランのケバブは大きな焼き鳥のような感じです。今回ご紹介するものは、標高3,000mもある山荘に男だけ4人で行って静かな夜を楽しんだ時のもので、まさに男の料理という感じです。
イランのケバブと言えば羊の肉です。2歳以内の若い羊の肉ですから、ラムということになります。新鮮な羊の肉は特有の臭みがなくてとても美味しいものです。それでも玉ねぎをすりおろして、レモン汁と一緒に薬味にしています。
ケバブを焼く器具はいたって簡単なものです。ブリキで作った箱というだけの代物です。写真でお分かりいただけると思いますが、野営でもケバブが用意できます。もちろん、風が強くても全然大丈夫。燃料はもちろん炭です。
炭の点火方法はとても面白いです。日本のように新聞紙などの紙は使いません。小さな金網のバスケットに入れた炭にアルコールをかけて火を点けます。灯油でもいいのですが、量が多いと灯油の臭いが出てしまいます。そして、それを金網についている1mくらいの針金を持ってグルグル回します。強制的に風を当て燃やすのですから紙など要らない訳です。
十分に火がついたら、それを炭を敷き詰めたブリキの箱に移して、団扇を使って全体に火を回します。この時、ブリキの煙突が小道具になります。炭に火がまんべんなく点いたら、いよいよ用意したケバブの串を炭火の上に置きます。ラードも串に刺しておきますが、これは油をケバブにつけるためのものです。やはり肉には油分がないと美味しくありませんからね。
トマトも串に刺して焼いて添え物にします。野菜サラダも別に用意してあります。私はケバブをつまみに禁酒国でのウイスキーを楽しみました。
コメント