ピアノ協奏曲第二番と言えば一番有名なのがラフマニノフの曲でしょうか。でも、このCDは曲よりもピアニストが興味深いのです。1958年の録音ですから、音質はいまいちです。
ジュリアス・カッチェンというピアニスト、若くして逝去した天才です。映画音楽のようなラフマニノフのピアノ協奏曲第二番ですが、カッチェンにかかるとそういう感じではありません。
力強いのですが、無骨というものではなく、独特なエネルギーを放出しているような、とにかく面白い演奏です。
ところで、このCDに含まれているパガニーニの主題による狂詩曲ですが、実は長い間曲名の分からないままでいた美しい曲がこの狂詩曲の中にあったなんて驚いたものです。
聴けば誰でも知っているような曲です。それがこの狂詩曲の第18番変奏だったとは!この曲は22分くらいあるので、なかなか出てきません。演奏はカッチェンらしく情に流されないような感じです。
最後に、ピアノ協奏曲は若かりし頃のサー・ゲオルグ・ショルティの指揮でロンドン交響楽団、パガニーニのはサー・エイドリアン・ボールトの指揮でロンドンフィルハーモニー管弦楽団の演奏です。
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