オーディオ研究（４８）ピュア・オーディオの音

私はピュア・オーディオの音ってどんな音かと聞かれたら、美辞麗句を並べるよりも、もっと簡単に「大音量で鳴らしても会話ができます」と答えるかな。

実際の音に近い再生音というのは歪が少ないので、大きな音に感じても邪魔にはならないものです。実際の楽器から出るエネルギーはとても大きなものです、でもそれをうるさいとは感じません。

ディスコに行って、あの大音量で会話ができないのは、音の質が問題だと思っています。まぁ、会話ができなくてもノリノリになれれば、それはそれでいいとは思いますけどね。

ということで、ピュア・オーディオの音というのは存外静かなものです。それでも、近所からの騒音苦情は出るかも知れないと思うので、この点には注意が必要です。

そもそもステレオのボリュームを上げてうるさく感じるようでは、おそらく歪成分が多いのでしょう。生の楽器の音というのは実際のエネルギーよりも音としては小さく感じるものだと思います。生の音に歪なんてありませんからね。

歪と言えば、逆にそれを活かしたものもあります。ロックバンドのPAではむしろ歪のあるスピーカーの方が好まれるようです。この場合は、スピーカーも楽器の一種と考えるべきでしょう。しかし、それを再生するスピーカーまで歪があったのでは、どうしようもないかな。

写真は、ピュアオーディオの入り口のようなシステムの一例ということで。